フランス移民局 市民講座 1日目 OFII FormationCivique Journée1

こんにちは。

昨日2022年7月18日、フランス移民局の市民講座に参加してきた。今回は日本語のみでブログ投稿します。

市民講座ってなに?当日を迎えるまでの流れ

まず、市民講座は移民としてフランス入国した外国人が全員受講が義務付けられている講座だ。(EU加盟国やスイスなど一部の人は除く)日本人ももちろん移民のため、4日間の市民講座が必須である。ちなみに市民講座はフランス語ではFormationCivique と言う。

これはフランスで生活していく上で移民に理解してもらう必要があるフランスのルールや歴史を移民局が説明をする場であると同時に、フランスで移民が受けることが出来る社会保障や各種手続きなどの方法を説明してもらえる場でもある。面倒くさいと感じる人もいるかもしれないが、フランスの知識が多くない私はありがたいと感じる。

私は2022年4月にフランス入国し、到着後1週間ほど経ったときにオンラインでビザを有効化。(有効化の手続きサイトURLは日本でフランス大使館からVISA受領時に同封されていた。)
1ヵ月ほど経った頃(5月半ば)に移民局からの召喚状が郵送で到着し、指定された日(6月3日)に移民局へ出向き、面談・語学レベル検査、健康診断を行った。その際の面談で市民講座の3日間分の日付けを伝えられ合わせて市民講座の予約票も受け取った。場所も予約票に記載されているため、その後当日を迎えるまではやることはない。
※移民局での流れは地域によるよう(予約票の発行ではなくメールで通知だったり、最初の2日間分のみの予約だったり)なので、私の実体験はあくまで一例と捉えてください。

ちなみに、移民局面談時に説明された内容では、講座の際は昼食も提供されるとのことだったがコロナ影響か実際は提供されなかったので、近くのカフェやスーパーで調達するか、弁当持参が必要だった。これも地域によって対応は異なる場合あり。

当日、会場へ向かう

当日は9:00開始で、バスで向かう必要があったため心配性の私は早めに家を出て20分前くらいに会場に到着。すると建物の前にすでに7・8人の人が集まっていた。場所は少し複雑で自信がなかったが、その人たちが私と同じ移民局で貰ったファイルを持っていたので一安心。

10分前くらいになると職員さんが建物を開けてくれた。その人が講座の先生だったようで一緒に会場へ。でも、ドアにには市民講座2日目(FormationCivique Journée2)と記載されていたので、不安になり「私1日目です」と伝えたところ、ここで合ってるよ~と返事が。笑 とにかく無事に会場に到着したので第一ハードルクリア。

職員らしき人が3名ほどいて、フランス語で何やら会話をしているなと思ったら、突然日本語で「日本人の方こちらへお願いします」と言われる。驚いたが、通訳者がいたのだ。おそらくビザ有効化のオンライン手続きの際に、説明を希望する言語の選択欄があり、ダメ元でそこで日本語を希望していたからだと思われる。5月に移民局に召喚された際には通訳者はおらず、今回もまさか通訳がいるとは思っていたなかったので、ありがたい! 日本語のほかにアラビア語の通訳者もいた。最終的には20名ほどの参加者で会場は埋まり、通訳を必要とする私のような人は合計5名ほどだった。

自分で何とか理解する覚悟をしていたが、やはり細かい手続きの話や専門用語が出てくると通訳者がいて下さって本当に良かったと感じた。

ちなみに日本語の通訳者は中年のフランス人男性で、奥様が日本人だそう。日本で長く生活をし子育ても終わったため、今はフランスにご夫婦で住んでいるが家でも日本語を使っているそうで、とても日本語が上手だった。でも、私の住んでいるイゼールで日本語通訳をしているのは彼一人らしく、彼曰く「日本語通訳の希望者はもっといるはずだが、呼ばれる頻度が少ないので希望者に毎回通訳が付くわけではないかもしれない」とのこと。日本人は私のほかにもう1名女性がいらっしゃったので、もし日本語通訳希望が私だけだったら通訳つけてもらえなかったかも? 彼は日本語と英語の通訳を担当しているが、90%は英語の需要だそうだ。

1日目 午前中の内容

まずは講師と通訳者が自己紹介を行い、出席確認。出席確認は受講者の身分証と予約票を確認され本人の署名をするという方法で行われた。

その後、1日の流れを説明される。予約票には開始時間は記載されていたが、終了時間は記載されていなかったため、このタイミングで終了時間を知らされた。16:00~16:30ごろに終了とのこと。その後、冒頭に記載した市民講座を行う目的を説明された。

午前中は主にフランスの事を勉強。GDPや核兵器保有国であることなどの世界の中での位置づけや、人口・海外領土・フランスの象徴やその意味等のフランスの基礎知識など広範囲を説明される。少しは日本のフランス語学校で得ていた知識はあったが、フランス語もペラペラ(特に母国もフランス語のアフリカの国やモロッコ出身者はもっと知識があり、どんどん発言していて圧倒された。ただ、私は初めて知ることもあり興味深かった。

ほぼ午前中も終わりというところで、運転免許についての説明。外国の免許証はその発行国によってフランスの免許証にオンラインで切り替え手続きができる場合とそうでない国があるため注意が必要、免許を持っている人の国籍ではなくあくまでその免許証の発行国が重要など解説された。国別の切り替え可否やオンライン手続きをする場合のサイトなども丁寧に教えてくれた。

そんな感じであっという間に午前中が終了。

昼食

冒頭に記載したように、私たちの会場は昼食が出なかったため、もう一人の日本人女性と一緒に近くのパン屋さんに行きサンドイッチを購入して食べた。昼食が出ない場合の事を想定して会場の近くに昼食を調達できる場所があるのか調べておく、もしくは持参するなどした方がいいかも。

昼食をとりながら今の自分の状況や悩みなど、同じ立場の日本人と共有できたのは私にとってとても心が癒される時間だった。連絡先も交換できたし、こういう機会は本当にありがたい。通訳者いわく、OFIIは市民講座については、相互理解のためにあえて国籍や男女を混ぜて日程を組むが、あまりにも孤立しないように通訳が必要な日本人2人は同じ日にしてくれたのではないかと言うことだった(一度に纏めた方が通訳者のコストもかからないからというのもあるが。笑) OFIIありがとう!

1日目 午後の内容

午後は、まず講師の方から午後は、健康、雇用、子育て、住宅が主題であると案内され、これから受講者が1人ずつ自己紹介してもらうと言わた。自己紹介は、名前、出身、これまでの経歴(母国もしくは海外も含む最終学歴、職務経歴などを簡単に)と上記の主題のなかで自分は特に何が知りたいかを述べるよう説明された。

通訳者はいたが、自己紹介くらいは自分でと思い、私もフランス語で自己紹介。通訳者を介して自己紹介している人もいたので、フランス語で自己紹介は強制ではない。

ここで驚いたのは、受講者は私の様にフランスに来て間もない人だと思っていたら、フランスに住んで半年・1年・3年という人たちがいたことだ。むしろ私が一番ペーペーだった!となりの日本人の女性も当初学生ビザで入国したため、1年目は市民講座は対象外。途中でフランス人男性と結婚したため、滞在許可証の種類が変わったがOFIIからの召喚はなく、その滞在許可証の更新の際にやっとOFIIが気づいた(?)ため3年目にしてやっと市民講座の案内が来たそうだ。

なので、居住歴も違えば家族構成も違う人が集まっており、それぞれ知りたい内容が違うのだ。すでに働いている人、職業学校に通っている人、起業を目指している人、語学学校に通っている人、単身フランスにきているが家族を呼び寄せたい人、特に何も目指していない人。十人十色だ。

私は日本では働いていたが、今はフランス語を勉強しながら仕事を探そうとしているので、雇用について知りたい。かつまだ健康保険に加入していないので健康についても知りたいと述べた。

やはり雇用については希望者が多かった。一方、中には無職だっが特に知りたい内容は無く、講師にどうやってフランスで生活していくつもりかと聞かれたら、夫の収入で生活するとはっきり答えている人もいた。様々な事情でフランスに来ている人も多いため、講師はもちろんどんな考えでもは否定派しない。

希望者が少なかった主題については、もちろん飛ばすことなく説明してくれるが、希望者の多い健康・雇用についてを厚めに説明してくれたし、質問にもわかる範囲で説明してくれる。この講師の仕事はフランスの広範囲の知識が必要だろうなと感心さえした。もちろん管轄外の細かい質問(例えば健康保険の手続きに必要な○の書類は法廷翻訳が必要なのかなど)はその担当部門に聞いてくれないと分からないと回答されるが当たり前だろう。ただし、その部門がどういう名称の組織かは教えてくれて、そこに問い合わせるといいよとアドバイスをくれる。

結局16:10に1日目が終了。

2日目は1週間後だ。3日目はその1か月後。
2日目の終わりには3日目までにフランスで達成したい自分なりの目標を3つ挙げて、3日目にその結果を発表するらしく、考えておくように言われた。今の自分で1か月で実現可能な現実的なことである必要がある。健康保険を申請するというものから、DELF C1を取得するというものまでレベルや内容は問わないそうだ。

1日目を終えて

丸1日の講座のため、疲れはするが全体的な感想は大満足であった。
講師からもはっきり言われたのが、移民に早くフランス社会で自立をさせて、納税者となってもらう必要があるという考えがフランス移民局の意向であるということだ。税金を投入し移民に対しての教育(無料の市民講座、語学講座はその大きな例である)を行っているのだから、それを求められるのは当然だし、移民本人のためにもなるだろう。自国民・移民・男女を問わず、全員が社会で自立できるような保障をするというフランスの姿勢が、移民だけでなく女性の社会進出も支えていると感じる。

2日目は1週間後。誰かの参考になればと思うので、終わったらまた報告投稿をしますね。

ーーーーーーー後日追記 2~4日目まで終了しました。各日についての記事は下記リンクからーーーーーーーーーーー

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