フランスで出産④ 21トリソミー(ダウン症)の出生前検査を受ける

こんにちは。

2025年1月にフランスで出産予定の妊婦です。今回は21トリソミー(ダウン症)の検査を受けた際の体験を紹介します。

前回の記事は下記リンクからご覧ください。それ以外の出産関連記事はカテゴリーの「出産」からご覧ください。日本語のみの更新です。

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私たちの状況

  • 私、日本人35歳初産 夫・フランス人35歳
  • 妊婦の職業 自営業
  • 初回検診から出産までフランスSavoi地方の公立病院

状況によって検査内容や費用など違うと思うので、あくまで私たちの状況での実体験を共有します。

21トリソミー(ダウン症)とは

21番目の染色体が余分に存在することで発生する先天性疾患です。発育の遅れ、特異的な頭部と顔つきなどの症状が現れます。 日本でもよく知られている疾患ですよね。

今回はフランスでのこの疾患についての出生前検査についてです

いつ検査を受けるのか

私は初回検診(SA12週目…最終生理開始日を妊娠1日目として数えて12週)の際に、21トリソミー検査について助産師より説明されました。

フランスでは、妊娠初期のSA11週~13週の間にすべての妊婦に実施されますが、強制ではありません。助産師や医師から検査について説明を受けたうえで、両親が検査を拒否することもできます。

私たちは、検査の実施を希望しました。初回検査時にすでにSA12週だったので同日に検査のためのデータ取りをしました。

検査の内容・流れ

実施した内容は下記の通りです。

まず、検査希望者が全員行う第1ステップは下記3項目のデータを取ることです。

  1. 年齢(妊婦の年齢を認識していますが、夫の年齢が考慮されるかは不明確です)
  2. エコー検査で測定する胎児のクビ裏のむくみの大きさ
  3. 血液検査の結果

病院によってはその病院で検査も行う場合もあるでしょうが、私の通っている病院はシャンベリーにある専門機関にデータを送り、検査自体はそちらで行われるとのこと。検査のスペシャリストだから安心してね、と助産師さんから言われました。

私はこの日の初回エコーの時に②のデータ測定がされました。

③の血液検査は病院内ではなくフランスの町の中によくあるラボ(採血や尿検査など専門におこなう場所)で行われます。採血に必要な処方箋を助産師が出してくれたので、それをラボで提示します。私は初回検診の帰りにその足でラボで採血を行いました。いろいろと日本よりも分業制だなと感じることが多いです。

それぞれのデータは病院・ラボから直接検査機関に送信されます。

ステップ1の検査結果は妊婦には直接知らされず、まずは助産師に知らされると説明されます。そして、さらに詳しい検査が必要な場合は助産師もしくは医師から妊婦に連絡がされ、詳しく説明されるといわれました。病院を挟んで妊婦に連絡することで、妊婦がパニックや過度な不安に陥ることを防ぐためだそうです。そりゃ検査機関から直接結果だけ知らされて、しかも悪い結果なら不安たっぷりですもんね。

ステップ1の検査で平均値であればこれで終了。もし、悪い数値であれば、次のステップの追加検査に進みます。

下記は私が貰った、追加検査が必要か否かの判断基準の表です。
21トリソミーのリスクが何分の1の確率かで判断されます。表のように三分類(左、真ん中、右)の基準があり、一番左は確率が1000分の1より低い分類に該当し、ダウン症リスクが一番少なめの段階です。真ん中が1000分の1から51分の1の確率となり、右の50分の1以上の確率の場合は最高リスクと判断されます。

私は2回目の検診の際に結果を渡され、1660分の1の(左の分類)と判断されたので追加検査は行われませんでした。それでも決して確率は0ではないし、助産師からも「低確率」ではなく「基準値内」と説明されたので決して安心はできませんが、わたしはここで21トリソミーの検査は終了しました。

もし、1000分の1以上の高い確率の診断がされたら、ステップ2である追加の血液検査が行われます。その血液検査で「陰性」と判断されれは21トリソミーの確率は低いと判断され検査は終了されます。詳細(血液中の何の数値で判断するのか)は私は経験していないので詳しく説明できないのです。

もし、そのステップ2で「陽性」と判断された場合はステップ3の羊水検査に進みます。羊水検査で「陰性」であれば通常通りの妊娠経過観察となり、「陽性」であれば妊娠継続か妊娠中断かを医師と相談する流れです。

ちなみに、検査を始める前だけでなく、ステップ2や3の段階でも妊婦から検査自体の中止を希望することができます。

これは自分調べですが、ステップ1の検査方法は大昔からある訳ではないようです。羊水検査より安全だけど精度が高く費用も安いということで、まずおこなう検査としてここ数年になって広まった方法のようです。

検査の詳細が知りたい場合は、HASと呼ばれるフランスの公的保健機関のページに詳しく書かれているのでリンクを貼っておきます。

費用はいくらか

ステップ1の希望者が全員実施する検査は、健康保険でカバーされ無料でした。病院でも支払いはせず、血液検査をするラボでも処方箋を提示するのみで支払いはありませんでした。

ステップ2・3に進んだ場合の費用については経験しておらず不明です。

まとめ

上記でも記載しましたが、陽性ではなかったものの数値はあくまで「基準値内」。決して安心はできませんが、逆に陽性の診断結果が出た場合は、具体的に自分の妊娠を継続するか中断するか、継続する場合は生まれるまで精神的にも物理的にもにどんな準備ができるかなど考えることができるので、私は検査をしてよかったと思いました。

日本でも同じような検査方法なのか、対象者や費用など気になります。もし経験者の方がいらっしゃったら教えてください。

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