フランスで出産② 初回エコー検診 必要な書類・当日の流れについて

こんにちは。

今回は遅くなりましたが、7月上旬に受けたフランスでの1回目の妊婦検診について紹介します。妊娠判明から検診の予約を取るまでの流れは下記の前回記事をご覧ください。日本語のみの更新です。

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こんにんちは。 妊活について今まで数回共有してきましたが、妊娠陽性反応だったというご報告をしたので、今回からは出産までのシリーズとして残していきたいと思います。日本語のみです。 妊活期の記事についてはカテゴリー「妊活」からご覧くださ[…]

私たちの状況

  • 私、日本人35歳初産 夫・フランス人35歳
  • 妊婦の職業 自営業
  • 初回検診から出産までフランスSavoi地方の公立病院

状況によって検査内容や費用など違うと思うので、あくまで私たちの状況での実体験を共有します。

フランスの妊婦検診の回数

日本は妊婦検診は14回。最初の方は月に1回で、出産が近づくにつれ2週間に1回となり検診頻度が上がるようですね。私は日本での出産を経験していないのですが、私の日本の検診のイメージは日本のものでしたこんな感じでした。

一方フランスは、合計7回で日本の半分!最後まで月に1回の頻度です。そして、エコー検査は合計3回だそうです。驚きましたが、それで沢山の妊婦さんが無事に出産しているわけだし、郷に入っては郷に従えで、特にに不安はありません。

ちなみに、日本でいう両親学級のような講座は別途行われるようです。それも参加したら、今後共有しますね。

フランス 初回妊婦検診 当日の流れ

当日

前回も紹介したように、私の検診日はSA(最終生理開始日を妊娠1日目として数えた場合の週数)12週目でした。ちなみにフランスではSG(推定受精日を妊娠1日目として数えた場合の週数)で数えることが多いようで、日本の数え方からマイナス2週間です。

検診日時は7月1日。待ちに待った検査の日です。予約は14:30で、特に事前に何も言われていなかったので普段通りの食事をして過ごしました。フランス語は普段の会話でさえも危うい私、もちろん夫についてきてもらいました。

持参するもの

私が提示を求められたのは下記の通りです。

  1. Carte Vital…フランスの保険証
  2. 滞在許可証
  3. パスポート…本来、滞在許可証だけよかったのですが、私は不足事項があったので求められました。データを携帯に保管していたので原本は必要ないですが念のためデータをすぐ提示できるようにしておいた方が安心です。
  4. 事前に血液検査を受けた場合はその結果…妊娠陽性反応が出た後に受けていましたのでそれの結果を持参しました。

病院到着からの流れ

いざ病院へ。総合病院のため、まずは総合受付で受付を済ませ、産婦人科のフロアへ向かいました。人は多くなく、産婦人科の受付で再度予約時間を伝えると、そんなに待たされることなく診察室に案内されました。

ちなみに後で書きますが、病院での尿検査はありませんでした。尿検査があるかどうかはこの段階では分からなかったし夫も知らないと言うので、家を出る前から必死にトイレを我慢していたのです。笑

診察開始

診察担当をしてくれたのはフランス語では「sage-femme」と呼ばれる助産師さんでした。まずは、最終生理日や普段の生理周期を聞かれ、大体の受精日や出産予定日を計算します。私は2025年1月が出産予定となりました。また、夫・私の血縁者の病歴も聞かれました。私は母が私を妊娠中に糖尿気味といわれたことがあること、父はガンで亡くなっていることを申告しました。夫側も同様に申告します。妊婦や胎児に特にに関係ない(影響がない)病歴だった場合は助産師さんがその旨言ってくれますので、こちら側で判断せず思いつく親族の病歴はすべて申告した方が良いでしょう。

21トリソミー(ダウン症)の検査

次に、21トリソミー(ダウン症)の検査について説明されました。フランスでは、35歳以上の妊婦は拒否しない限り自動的に検査がされるそうで、受けるか拒否するか聞かれました。私たちは受けることを選びました。こちらの検査内容や結果を知らされる流れなどの詳細は別途共有しますので今回は省略しますね。

ワクチン・血液検査の説明

事前に受けていた血液検査の結果を見せて、各ウイルスへの抗体の有無を確認されました。日本で生まれ育ったのであれば、フランスで求められる基本的なワクチン接種は完了しているでしょう。私も特に問題は無かったものの、抗体の無いトキソプラズマには注意が必要と言われました。畑の土や猫などからウイルスをもらうことが多いそうで、接触を避けると共に、毎月血液検査で感染有無の確認が必要と言われました。なので、毎月の血液検査のための処方箋と、尿検査の処方箋をもらいました。また、血液型確認のための血液検査も必要なため、その処方箋ももらいました。これは毎月ではなく今回だけです。

フランスは分業になっているので、両検査共に病院ではなく専用のラボで行います。ラボは薬局のように町の中にあって、予約なしで行けることが多いです。結果は検査内容によりますが翌日にはメールで送られてきます。

そして、私は「Coqueluche」百日咳のワクチンを6カ月目に接種するよう言われました。子供のころにワクチン接種しているのですが、効力は期限があり私はすでに抗体は無かったので受ける必要があるそうです。これは今スグではないので説明だけされました。

いよいよ、初回のエコー検査

必要な確認・説明が一通り終わったら、いよいよ胎児エコー検査!

すでに日本での妊娠12週に相当する時期だったので、経腟エコーではなく経腹エコーでした。今まで日本で婦人科系の検診で経腟エコーを経験していますが、何度やっても慣れないし検査後には独特の腹部の不快感があるので苦手なんですよ。地味にどっちの検査方法だろう、と心配していたので経腹エコーで安心しました。

いざ診察台に乗って赤ちゃんを確認!とおもったら、、、助産師さんが「あなたトイレ行きたいんじゃない?」と一言。画面には尿でパンパンの膀胱が映し出され、赤ちゃんが見えにくかったようでお腹丸出しでジェルを塗られた状態でそういわれた私は恥ずかしいたらなんの!笑

夫が「尿検査があるか分からなかったから念のため頑張ってトイレを我慢してたんですよ~」と冗談ぽくフォローしてくれて、助産師さんも「全然いわよ~むしろいい心がけよ」という感じで優しく対応してくれたのが救いでした。すぐにトイレを済ませて、改めて診察台へ!

ここで助産師さんから事前説明が。それは、今回のエコーは心音はもちろん、手足があるか、首のむくみ(ダウン症検査のデータとして必要)を測ったり、身長を測ったりと隅々まで確認するから、助産師も集中して真剣に検査する。真剣がゆえに助産師の顔が険しくなるかもしれないが、イコール胎児に異常があるということではないので変に不安になる必要はないという忠告でした。もし問題があった場合も顔に出したり、すぐに言ったりせず、ちゃんと後から説明するからと言ってくれました。

これって結構大事ですよね。実際そう言われなかったら私は助産師さんの顔色を気にして、エコーで映し出される赤ちゃんに集中できなかったと思います。

そんなこんなでやっとエコーで赤ちゃんと対面!いきなり心音が診察室に流れたのですが、それを聞いた時には泣きそうになりました。ですが、相変わらず涙もろい夫が隣で泣き出したので、私の涙は出る前に引っ込みました。笑

今まで出血など異常を感じたことは無かったものの、無事に妊娠しているのかまだ不安でした。しかも腹部も生理前かな?くらいの違和感しか感じないし、もちろん胎動なんてまだ感じないから、妊娠陽性反応が出てから今まで自分の中に人間がいるという実感が全くありませんでした。なので、心音を聞いた時には何とも言えない感情になりました。

そして画面には2頭身くらいの小さな人間が映っていました。手も2本、足も2本あり、脳みそもあり、すでに人でした。

でも、この時に少し角度が悪かったようで、測定したい首のうしろのむくみがうまく測れませんでした。なので、赤ちゃんが動いてくれるように助産師さんがエコーの機械を結構強めにぐりぐり腹部に押しあててました。痛いまでではなかったのですが、そんなに押しても赤ちゃんは大丈夫なもんなんだな~と変に感心しました。結局動いてくれず、病院内を歩いて30分後に再度エコーをすることに。

夫と自販機でコーヒーを飲んだり、散歩をしたりして時間をつぶし、30分後のエコー検査では良い角度で首の後ろを見せてくれました。無事にエコーも終わり、最後には心音も身長も問題ないと言われ検査を終えました。

初回検診の費用

出産にかかる費用・手当も重要なポイントですよね。今回から、実際にかかった費用も都度共有します。

保険の加入状況などによっても、負担額に差が出ますのであくまで私の場合の実際の負担額をお伝えします。
結果的には、私の場合は今回の検診費用(処方された血液検査も含め)の支払いは0€でした。産婦人科を出たら特に総合受付を通ることなく帰宅しました。

フランスはみんなAssurance maladieという日本でいう国民健康保険のようなシステムに加入していて、職業や収入などにより保険料は様々です。私の経験ですが、感覚では会社員の場合、保険料は日本と変わらないような気がします。(今は自営業なのでその辺で変化を感じたら共有します。)また、多くの人が民間の保険会社でMutuelleと言われる任意保険に加入しており、私も月に50€程度の保険料のものに加入しています。Assurance maladieで賄いきれなかった自己負担分を任意保険でカバーするのが目的です。賄われる範囲は自分で契約する内容によっても変わるので、カバー額も変わってきます。

フランスでは妊婦検診費用は全額無料のはずですが、夫も10年近くフランスを離れていましたし、医療費はいったん払って返金されるのかとか、どういう流れで費用が発生するのか全く分かっていませんでした。

夫と私の分析とネット調べの結果を総合して…

  • Carte Vitalには加入している任意保険の情報も登録されているので、病院や薬局から自動で情報が連携される
  • その結果、任意保険でもカバーしきれなかった超過分のみが後日(もしくは当日?)請求される

という結論に至りました。現に月に1回送られてくる任意保険の会社からの明細には、検診前に処方箋を持参して支払い受けた(支払い0€だった)血液検査の詳細も記載されており、「合計料金」「Assurance maladie負担額」「任意保険会社負担額」がそれぞれ記載されていて、両保険ですべてカバーされていたことが確認できました。

でもあくまで私たちの分析なので、違った気づきがあったらまた共有します。

—–2024年9月7日追記——
8月下旬に病院から郵送で請求書が届きました。初回検診(私の場合は7月上旬)の費用;計26,39€の請求額でした。
こちらは健康保険でカバーされる金額を引いた自己負担額のようです。私は任意保険(Mituelle)でに加入しているのでこの請求もそちらでカバーされるはずですが、病院から任意保険の会社に直接請求はされず私のところに請求が来たようです。なので、いったん自分で支払い、任意保険の会社に返金の依頼をしました。
返金依頼はどこの保険会社も大体はネットからできますが、支払い証明が必要です。私は支払ってから2週間ほど待つと郵送で証明が届きました。この辺は公立病院か私立病院かなど医療機関によって、もしくは保険会社によっても異なるでしょうか。

ちなみに、既述の通り、血液検査や処方薬の費用など病院以外の費用は今のところ私に直接請求は来ていないです。
初回検診時点で病院の受付でかかりつけ医の登録がされていないので、早めにした方が良いと言われたのを思い出しました。すぐに登録したのですが、初回検診時には未登録の状態だったので、そのことが私に直接請求が来た原因なのか否かは定かではありません。なので、毎回、病院の費用は請求書が来るのか、今後は任意保険会社に自動請求が行くのかはまだ分かりません。分かったら共有します。

—–2024年10月4日追記——
任意保険(Mituelle)の保険会社に申請していた払い戻しは無事に行われました。
また、初回検診以降の検診や検査に対して、病院から請求書は今のところ来ていないので、国民健康保険でカバーされる以外の自己負担分は自動で任意保険(Mituelle)の保険会社に請求が行われているようです。なので、25週SAの現在、今のところ追加検査など行っていない私は自己負担なしです。
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まとめと次回

最終的に病院に着いてから1時間半から2時間くらいの初回検診となりました。

最後には1カ月後の次回検診の予約を取りました。また、フランスでは妊娠3カ月(SG13週、SA15週)の終わりまでに妊娠妊娠したことを届出する必要があります。私たちの場合はすでに妊娠週数が届出期限間近だったので、次回検診の時では間に合いません。なので、その書類手続きのため(検診はしません)に翌日も来院することになりました。

妊娠の届出と、手当の申請については次回記載します。

ということで、今回は待ちに待った初回エコーでした。何はともあれ、赤ちゃんが無事にいてくれることが確認できて安心しました。

※最近SNS方にコメント・DMをいただくことがあります。愚痴を吐き出すようなブログになっているのに、読んでくださってありがとうございます。改めてお礼申し上げます。大変励みになっています。
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———-2024/08/19 妊娠の届出と、手当の申請について記事をUPしました。下記リンクからご覧ください————

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