こんにちは。
今回は、子供を保育園に預ける場合は妊娠中にやっておくべき申込み手続きについて紹介します。
前回の記事は下記リンクからご覧ください。それ以外の出産関連記事はカテゴリーの「出産」からご覧ください。日本語のみの更新です。
こんにちは。
2025年1月にフランスで出産予定の妊婦です。今回は9月に受けた妊娠5か月(日本では6か月)定期検診・百日咳ワクチン接種と妊娠糖尿病検査の様子について紹介します。
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フランスの保育園(Crèche)
保育園はフランスではクレッシュ(Crèche)と呼ばれています。
フランスでは共働きでなくてもクレッシュに預けることができます(制限あり)。フランスの義務教育は3歳からです。なので、それまでは自宅でお世話をすることも可能です。
我が家は夫は会社員ですが、私は個人事業主として自宅で仕事をしているので自宅保育も可能ですが、我が子とはいえ24時間べったりと言うのは私の精神面でもきついし、ド田舎で近所に子供もいないので他の子と触れ合うためにも週3くらい保育園に預けようと夫と計画しています。
保育園の種類
フランスの保育システムは様々な種類があります。代表的な例は下記の通り。
- 集団保育園(Crèche collective)です。最も一般的で人気です。公立と私立とあり、公立は早くて生後 2 か月半から預けられ特に倍率が高いです。義務教育開始前まで預けることができます。
- マクロ保育園(Micro-crèche)。保育園と似ていますが、最大10名までを預かる少人数制の保育園です。
- 家庭的保育園(Crèche familiale)。認可された保育士が自宅で少人数の子供を保育するシステムです。
- 企業の保育園(Crèche d’entreprise)。勤め先が保育園の提供をしている場合、従業員の子を預けられる保育園です。
このほかにもベビーシッターやフランスで学ぶ若い外国人を雇うなど、保育方法は多岐にわたります。費用・生活スタイル・教育への考え方など家庭ごとに何を重視するかによって選択肢は多く存在します。
私の周りでの実際の様子は、①を希望する人が最も多く、その他は保育園はいっぱいだから仕方なく空きが出るまで育休をとる、もしくは泣く泣く退職という人し自宅で世話をするという感じです。これらは頼る身内がいない前提で、近所に祖父母がいる場合は頼るという人もいます。
私たちは私立の集団保育園に申し込んだので、以降はその情報が多くなります。
フランスの待機児童の状況
フランスは子育て支援が充実しているから保育園もさぞ充実していると思われるかもしれませんが、一般的な保育園(上記①の集団保育園)は日本同様に待機児童問題が深刻です。
私も実際、病院で妊娠を確認した時点で助産師から、子供を預けたいと思っているなら早めに保育園の申し込みをするよう勧められました。
妊娠中に申し込みをしておかないと空きが無い場合が多いです。私の住んでいる地域はフランスの地方で、小さな町ですが、それでも簡単に入園できないです。パリやリヨンなど大都市だとなおさらでしょう。
これは施設が足りないなど日本同様の問題もあるでしょうが、フランスの職場復帰の早さにも関係しているようです。
日本の産休は産前6週間・産後8週間の合計14週間、フランスは産前6週間・産後10週間の合計16週間です。フランスの方が2週間長いですが、産休後に育休を取った場合の育休手当の額がフランスは少ないのです。
大まかに比べると、日本だと育休手当は産前給料の約60%支給されますが、フランスでは一番手厚い支給でも月額 448.42€。(※こちらは2024年10月現在の情報で、フランスも日本も法律改定が進められているので今後変わるかもしれません。また、両国とも支給には細かい条件が前提としてあります。)
こうやって比べると、フランスでは円安を考慮して多めに計算しても日本円でわずか月7万円ほどの支給。
例えば産休前の給料が手取り月25万円だとして、日本では月15万円ほど支給されるのに対してフランスではその約半分。元々の月給が高い人ほど産前と育休中の手取りの差が激しく、生活にならないという家庭も多いのが現実です。なので、フランスでは産休が終わる産後2・3カ月で職場復帰する女性が多いのです。
こういう背景もあって、早めの職場復帰に備えて妊娠中から保活をする家庭が多く、倍率が高いというのがフランスの保育園の現状です。
私立保育園 申込み手続き・出産前
公立保育園(Crèches municipales)は妊娠6か月以降、私立保育園(Crèches privées ou d’entreprise)は妊娠3カ月以降から申し込みができます。
公立保育園は生後2か月半から預けられ9月入園、私立の場合は施設によりますが生後6か月ごろから預けられる場合が多いです。優先順位は明確ではありません。しかし共働き家庭、世帯収入など複数要因によって考慮されるのは日本と変わらないようです。
申込みについては公立であれば市役所、私立であれば施設に直接問い合わせをします。我が家の場合は、自宅から最も近い車で10分の保育園と、少し離れて車で20分の町の中にある保育園の2択だったのですが、近い方が私立か公立か曖昧だったのでとりあえず市役所に聞きに行きました。
最終的に近い方が私立で、遠い方が公立でした。公立の方がいいと漠然と思っていたのですが、(1)我が家の場合は私立の方が夫の職場に近く送迎が楽、(2)私立でも家族手当基金(CAF)の恩恵を受けられる、(3)最悪待機児童になった場合は私が自宅保育することもできる。という家庭の事情から、あえて倍率の高い公立よりも、私立を申し込もうというという結論に至り、市役所で自宅から近い私立保育園の連絡先を貰って帰宅しました。
夫が私立保育園に電話したところ、ひとまず登録用のアドレスにメールをするよう指示されたのでフランスでの妊娠4か月の時期にメールを送りました。その1カ月後くらいに担当者から夫に「入園枠は確保できた」電話連絡がありました。
観光客の多いエリアの保育園で、シーズン中は観光客も一時的利用できる施設のため入園希望者増えるそうですが、地元住民優先ということで我が家は待機児童にならずに枠を確保してもらえました。
電話をしてきた担当者はとても親切で、今後の流れを丁寧に説明してくれました。保育園ではどのように過ごすか、どのようなスベースが用意されているかなどの説明をされ、事前連絡すれば施設の見学もできる言われました。また、今のところは週3程度からの利用を検討していると言ったところ、「生まれてから状況や考えも変わるかもしれないので今決める必要はない」「ひとまずマックスの週5の枠を確保しておくから出産して2カ月ほど経過したときにまた相談して決めましょう」と回答をもらいました。
もちろん枠を確保するのに費用などは発生しません。今のところ電話で話しただけですが、利用者に寄り添った対応をしてもらえそうな保育園でほっとしました。また、預けられるのは生後6か月以降なのでまだ先のことですが、出産前に保育園が確保できているのは出産後の心配が一つ減って精神的に安心しました。
私立保育園 申込み手続き・出産後
私たちが申し込んだ私立保育園から説明された出産後の流れです。
出産後は、まずCAFに子供が生まれたことを登録します。妊婦の時点で出産の手当を受け取るのに既ににCAFのアカウントは作ってあるので、マイページから出生を登録するだけです。その後、子供の情報を保育園にメールで送ります。そうすると保育園側が具体的な保育料を計算してくれ知らせてくれるそうです。
費用
公立保育園も私立保育園も世帯収入によって保育料が決定されるので家庭によって料金は違います。
我が家がお世話になる私立保育園は、1時間ごとに0,3€~3€(世帯収入によって決定)と説明されました。こちらは、おやつ代やおむつ代などの費用を含んだ料金です。
ちなみに考慮される世帯収入はN-2年(つまり2年前の世帯年収)なので、我が家の場合2025年の保育料は2023年の世帯収入によって決定されます。
運の悪いことに我が家は、2023年はちょうど2人ともフランスに来てから一番稼いでいた年で、今の年収はそれより低いので現状の収入に対して比較的高い保育料になると予想されます。
とはいえ預けるのは2025年の後半からだし、翌年2026年の保育料は2024年の世帯年収によって決まり下がるはずなので、このまま私立保育園にお世話になる予定でいます。
もし、週3回、1日6時間(たとえば9時から15時)、1カ月に合計14日預けたとして、月84時間の保育料は25.2€~252€になります。日本の具体的な保育園料が分からないのでこれが日本に比べて安いのか高いのかわかりませんが悪くない金額です。出産後、実際に預ける時期になったら最終的にいくらの保険料になったか共有しますね。
まとめ
想像していたよりはシビアなフランスの保活事情でしたが、1つずつ進めて案外すんなりと登録までこぎつけることができました。
保育園は行ってみないとその子に合うか分かりませんが、今のところ保育園に預けることはポジティブに考えられています。
ド田舎なので基本、車に乗らないと児童館のような施設にも気軽に行けないし、近所に子供もいない環境の我が家。車も今のところ1台で夫が仕事の日は車が使えないので、保育園で我が子が他の子供と触れ合う機会ができるのは親としてもありがたい。私は子供とは日本語で話すつもりなので、いくらフランスにいても3歳までは必然的に夫より母親の私といる時間が長くなってしまう環境です。保育園でフランス語で生活する時間もできてちょうどいい気がしています。
費用についても想定内でした。おやつ代やおむつ代が込みという分かりやすい料金形態も助かります。また、日本は自治体によって手当や費用のばらつきがあるのに比べて、フランスでは子供のこと以外でも国内で条件が統一されていることが多い気がします。各種手当や保育料、最低賃金など。もしかするとその点は私がまだフランスのシステムを理解していないのでローカルルールが数多くあるかもしれませんが、現時点では利用する側からすると分かりやすくて助かるなと思っています。
いつか日本に帰国し日本でも子育てをしたいと考えているので日本の保育園事情も気になります。日本の子供に関する法律・制度(手当や保育料無償など)も日々変わっていますよね。リアルにかかる費用はどのくらいあるのかなど、日本の事情をご存じの方がいらっしゃったら逆に教えてもらえると嬉しいです。
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———-2024/11/12 妊娠6か月定期検診・マイナートラブルの記事をUPしました。下記リンクからご覧ください————
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2025年1月にフランスで出産予定の妊婦です。今回は10月に受けた妊娠6か月(日本では7か月)定期検診の様子について紹介します。
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