こんにちは。
今年2024年に引っ越しをしたので、フランスのビザ(滞在許可証・Titre de séjour)の住所変更の流れを紹介します。
フランスのビザ そもそも住所変更は必要?
結論から言うと必要です。
そもそもフランスに届出している情報が変わったら行政に変更を申し出る必要があるというのはもちろんなのですが、滞在者としても住所変更をしておかないと今後の更新手続きがややこしくなったりして自分が困ることが多いと私は思うからです。
ビザの更新は管轄の県庁(Préfecture)で行いますが、私のように管轄Préfectureを跨いで引っ越しをして住所変更を申請しないままにしまうと、更新の際にスムーズに進まない可能性があります。そして、新しい住所に書き換えられたビザを発行することも可能なので、引っ越し後の身分証・住所確認の証明としても使えるので引っ越したら速やかに変更手続きをしましょう。
どうやって住所変更する?
住所変更はオンラインで行うことができます。
フランスのビザを取得したことがある人はご存じの、移民のビザの管理サイトEtranger en Franceにログインします。
- 状況の変化を申告する「Je déclare un changement de situation」をクリック。
- 住所変更ですので、「Je déclare un changement de situation (Domicile, Situation familiale, État civil)」を選択し進みます。
- 一番上にある「Je déclare un changement d’adresse postale」を選択すると、出てくるフォームに新しい住所を入力します。入力した新住所を証明する書類をPDFで添付します。フランスではいろんな手続きで住居証明書類が必要になります。私の場合は住居証明に使えるような契約(家賃や光熱費など)はすべて夫名義で不便なシーンんが多かったので、任意保険の契約は引っ越したタイミングで私の名前も入れてもらいました。なので、今回はその保険の証明をPDF添付しました。また、それだけでは不安だったので義母が書いてくれた住所証明も添付しました。(義母が家主で、私たち夫婦に貸しているような内容の書面です)。
また、PDF添付欄の下に滞在許可証の再発行を希望する・しないを選択する箇所(下記画像の青枠部分)があります。私は新しい住所の滞在許可証が欲しかったので、「OUI」を選択しました。
- 入力内容を確認したら、そのページの一番下にある虚偽申告していないという宣言のチェック欄にレ点チェックを入れます。最後に「Valider et envoyer」をクリックし申請は完了です。
申請すると登録メールアドレスにメールが届くのと、Étrangers en Franceのマイページで確認することができます。
不足書類がある場合
不足書類や手続きが進まない問題などがあると、Étrangers en Franceからメールで連絡が来ます。私の場合は1週間もしない間にメールが来ました。
メールに記載の通りにÉtrangers en Franceのマイページにアクセスして問題の詳細を確認し指示通りに対応すれば手続きが再開されます。
私は住居証明に義母作成の賃貸証明を提出したので、マイページのに追加書類として義母の身分証明(carte identité)が必要と記載がありました。そのメッセージ欄に書類添付欄があり返信できるようになっていたので、義母の身分証明のPDFをそこに添付し返信しました。
実は7月上旬に申請していたのですが、私はこの追加書類の提出指示のメールを見落としていて、そこから1カ月放置してしまったので手続き自体が未完了のまま自動終了されてしまいました。終了のお知らせでそのことに気づいたので、また一から申請からやり直しました。メールチェック漏れの無いよう気を付けましょう。
変更完了から新しいビザを受け取るまで
先に変更完了から新しい住所記載のビザ(滞在許可証)を受け取るまでの流れを記載し、詳しいことはそのあとに書きます。
1)申請から約3週間後、Étrangers en Franceから変更が完了したと連絡が来る。
↓
2)さらに約2週間後、県(préfecture)から新しい滞在許可証(Titre de séjour)ができたと連絡が来る。
↓
3)予約を取って県(préfecture)に滞在許可証を取りに行く。
注意したいのは、2の工程を忘れないようにすること!2の県からの連絡を待たずにカードをもらいに行くと、現地で「まだあなたのカードは出来てないよ」と門前払いを食らってしまいます。1の連絡は新しいビザ(滞在許可証)カードが受け取れるというお知らせではないので注意しましょう。
1)Étrangers en Franceからの連絡
私の場合は1)の連絡は、申請から約3週間後くらいに受け取りました。そのメッセージの中に、「変更は受け付けられたけど、カードは県が作成中なので県からの連絡を待ってね」というような内容が記載されています。その時点では、県からの連絡を待つだけでとくにやることはありませんでした。カードの再発行を希望しない場合はおそらくここの段階で手続き終了でしょう。
2)県(préfecture)からの連絡
Étrangers en Franceからの変更完了連絡からさらに2週間後くらいに、PréfectureからSMSが届きました。
内容は「県庁であなたの滞在許可証の用意ができました。税金25€の支払いをし、県庁に予約を取ってください」というようなもの。さらに、税金支払いサイトと県庁のサイトのリンクが添付されていました。
税金の支払いと、県庁の予約は添付されていたリンクから進み、ページの指示通りオンラインで行いました。
税金の支払い証明は県庁に行った際に提出する必要があるので印刷をしました。県庁の予約を取った際に予約票がメールで送られてきたので、それも念のため印刷しました。
また、予約票には手続き内容ごとに当日の必要書類が記載されていたので、新しいカードの受取(RETRAIT DE TITRE DE SEJOUR)の必要書類を確認します。当日までに不足の無いように揃えます。
私の場合は下記のものが必要でした。
・古い滞在許可証
・パスポート
・税金25€の支払い証明
※予約票には、レセピセ(新しいビザ発行までの仮のビザ)も必要と記載がありましたが、私は住所変更なのでこれは持っていなかったので不要でした。ビザの更新などの人が対象の書類でしょうか。
3)県(préfecture)での受取
事前に予約をした時間にPréfectureに行きます。グルノーブルに住んでいた時は徒歩10分の距離にPréfectureがあったので便利でしたが、引っ越し後の今回は車で1時間かけてジャンベリーまで行きました。まだ近い方なのかもしれませんが、前が便利過ぎただけに少々面倒に感じます。
無事に予約10分前に到着しました。ビザ関連らしき入り口を入って受付の人にビザ受取の為に予約していることを伝え、予約票をみせると予約を確認した後に座って待つように案内されました。移民ぽい仲間たちが数人いましたが、アジア人は私だけでした。
窓口は何個かありましたが、稼働しているのは1か所だけでした。名前が呼ばれるのを座って待っていると、窓口の人とアフリカ系らしき移民のお兄さんの会話が聞こえてきました。どうやら予約を取ってPréfectureに来たのはいいものの、彼の滞在許可証はまだ出来ていなかったようです。
そうです、彼は「1)Étrangers en Franceからの連絡」を受け取った後、「2)県(préfecture)からの連絡」を待たずにPréfectureの予約を取って窓口に来てしまったのです!
何度も窓口の人に「あなたのカードはできていないわよ。PréfectureからのSMSを受け取ってからまた来ないといけないわよ。」と言われていました。どうやら彼はフランス語があまり分からないようで頭を抱えていましたが、滞在許可証を受け取れないことは理解したようでした。でもまだなんとかなるのでは、と思ったのか手持ちの色んな書類を見せて粘っていました。
滞在許可証自体がPréfectureに無いのだからどうしようもなく、窓口の人も同じことを繰り返し説明し、フランス語の分かる人と一緒に来なさいと言うしかなく、押し問答になっていました。最終的には諦めて帰っていきましたが、なんだか以前の私を見ているようで、思わず窓口裏のベンチに座りながら彼に「がんばれ~」と気を送ってしまいました。
そんなやり取りが目の前で行われたので怖くなった私は書類とSMS画面をもう一度確認。そうこうしている間に名前を呼ばれ窓口へ。住所変更したので新しいカードを受け取りたい旨を伝え、必要書類を提示すると新しいカードも持ってきてくれました。最後に本人確認の為に指紋確認をされあっさり終了しました。窓口での手続き時間は約3分ほどでした。
まとめ・注意点
手続き自体はそんなに難しくなく、受取も時間はかかりません。
ただし新しい滞在許可証の再発行を希望の場合は、申請後に住所変更完了の連絡が来てもPréfectureからの受取可能の連絡が来るのを待たないといけないことだけ注意しましょう。
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